guntamania

なぜ日本のエリートが書く資料は読みにくいのか

[2019-08-02 Fri]

../../data/screenshot-20190803-003013.png

職場で、なんで官公庁やら大企業から出てくるプレゼン資料やたら読みにくいのかねえ、という話になった。

営業から直接いただく資料もそうだし、Webで出てくる資料もやたら読みづらい。 文章量がとにかく多くて、なぜパワポにしたんだ、というものが多い。 一応矢印はたくさん書いてあるんだけど、それが何を意味しているのかわからないし、結局文章量の多さからわかったようなわからないような気になって終わる。

これは組織上の問題をはらんでいるように思えた。 幾層にも存在する上長たちのレビューを受けるにつれ、書き足しを命じられ、 どれも消すに消せない文章だらけになってしまい、文章が肥大化するということだ。

もうひとつ重要なのは、読んでもらう努力を怠っているということだ。

一旦発信してしまえば、どう受け取るかは受け手の問題になるため、書き手はその責任を放棄できる、というわけだ。 したがって、書き手は一所懸命たくさん書いて、あとは受け手にすべてを任せるのである。 これは同時に「たくさん書けば読んでもらえる文化」を醸成しているようにも思える。

昔大企業にいたころ、メールなんかみんな読まないですよね、という話を先輩社員とした。

当時、Slackなどのグループウェアも貧弱な中で一日200〜1000通ほどのメールが受信箱に溜まっていた。

社内のメンバー に単に進捗を訊くのもこんな感じだ。

各位
cc: XX部長, YY課長, ZZさん
お世話になっております、山田です。

先週送付させていただいた件についてはご検討いただけたでしょうか。

また、ご質問の件についてはインラインで失礼いたしますが、回答させていた
だきます。

> お見積りの件ですが、かなりざっくりでいいので教えていただけると幸いで
> す
こちら、かなり大雑把な見積もりで申し訳ないのですが、1〜1.5人月で進めさ
せていただきたいと考えております。

大変ご多忙な中とは思いますが以上よろしくおねがいします。

以上、ご確認のほどよろしくおねがいします。

_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄
│ 〇〇株式会社
│ 山田 太郎
│ △△部 〇〇課
│ 主任
│ 〒000-0000 東京都〇〇 南ビル 33F
│ TEL: 00-0000-0000 FAX: 00-0000-0000
|  Ext. 12-23451234
│ 携帯電話番号:00-0000-0000
│ Mail:yamada@guntamania.com
│ URL:http://guntamania.comn
_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄

だいたいこんなメールが受信箱に埋まっている。話の流れを追うのも一苦労だ。

それどころか、ccやメーリングリストで飛んできた直接自分に関係のない話題が日々受信するメールの大半だった。 極端に緊急度の低いメール(今月の健康情報)もいりまじり、その中から有用な情報を取り出すのに非常に苦心していた。

宛名やタイトルでフィルタリングする涙ぐましい努力はしているものの、宛名が「各位」などと書かれると、その精度も随分落ちてしまう。 結局余程暇でない限り、すべて読むことは不可能であった。

そんな中自分のメールは読んでもらえるだろう、という考えはかなり危険な妄想である。 どんなに緊急度の高いメールでも、おそらく同じように大量のメールの山に埋もれることは想像に難くない。

僕は確実にメールを読んでほしいときには、一旦エビデンスとしてメールを送信しておき、その後対面で確認をとったりSkypeでダイレクトにメッセージを送って確認を促したりした。

僕が先輩に話した「メールなんて読まない」の意味するところは、適当にメーリングリストに「各位」あてに放り込んだメールなど、おそらく一瞥にさらされた後即座に忘れられるのが関の山だろう、という事であった。

しかし、その話をしたとき、先輩社員には全く意図が伝わっていなかったようだった。 つまりメールを送信した時点でこちらの責務は果たしているのであり、あとは受け手の責任になってしまっているという考えだったのである。

こういう送り手は自分の責務をまっとうするためか、文面は長くなるのだった。

もう情報で相手を殺すのはやめたほうがいい。 人間の脳みそはそんな大量の情報を処理できるようにはなってない。

やはりたとえ社内コミュニケーションであっても相手を慮ったコミュニケーションをとるべきである。もちろん、社外は言うまでもなく、だ。